Windows11でOpenSSH+FileZillaを使ってSFTP接続する方法
以前の WindowsではSSH クライアントのTeraTermが主に使われていたのではないでしょうか。 ただ、Windows11では標準OpenSSH ライアントがインストールされており、コマンドから SSH 接続するためのコマンドが使えます。LinuxやmacOSにも搭載されているのとほぼ同等の機能を持っています。
今回は Windows11のコマンドからOpenSSH クライアントを使ってSSH接続し、FileZillaにてSFTP 接続する方法をご紹介します。 いくつかつまずきやすい点もあるので、そういった点も分かりやすく説明いたします。
なお、SSH接続するサーバーはエックスサーバーを利用します。公開鍵はエックスサーバーにて簡単に発行できますが、Githubやそれ以外でも使う事もあるのでターミナルを使って公開鍵を作成することにします。
- SSH 鍵の作成手順
- エックスサーバーでの設定
- FileZilla にて SFTP 接続
- まとめ
1.SSH 鍵の作成手順
① PowerShell または コマンドプロンプトを起動
管理者権限でなくてもOKです。
② SSH鍵の生成
次のコマンドを実行すると、RSA 4096bitの鍵ペアを作成できます:
ssh-keygen -t rsa -b 4096 -f "C:\Users\YourUsername\.ssh\xserver" -N ""
コマンドの解説
-t rsa:鍵の種類を指定(RSA 方式)※暗号化形式をed25519にするとセキュリティが高まります。-b 4096:鍵の長さ(4096 ビット推奨)-f: 鍵の保存先
※今回はエックスサーバー用の公開鍵なので、分かりやすいようにxserverとしています。-N "": パスフレーズなし
GitHub 用の鍵を作る場合は、下記のようにします。
ssh-keygen -t ed25519 -C "[email protected]"
③完了メッセージ
次のような出力が表示されれば成功です:
PS C:\Users\okuda> ssh-keygen -t rsa -b 4096 -f "C:\Users\okuda\.ssh\xserver" -N ""
Generating public/private rsa key pair.
Your identification has been saved in C:\Users\okuda\.ssh\xserver
Your public key has been saved in C:\Users\okuda\.ssh\xserver.pub
The key fingerprint is:
SHA256:LhTC8Qv02RdWvMX+sgYPaX+SzIBaJSCtR8qwpL8d5vQ okuda@MyComputer
The key's randomart image is:
+---[RSA 4096]----+
| o . oo.. |
| oo+.o+. .. o |
| o++==... + |
| . .o+o... o . |
| . o.S + . . |
| ..+. o * . .|
| *.o.o . O + |
| . o.E X .|
| . o |
+----[SHA256]-----+
PS C:\Users\okuda>
④鍵の保存場所
| 種類 | ファイル名 | 用途 |
|---|---|---|
| ①秘密鍵 | xserver |
接続元 PC で保持(絶対に他人に渡さない) |
| ②公開鍵 | xserver.pub |
接続先サーバーや GitHub などに登録 |
フォルダの場所
C:\Users\YourUsername\.ssh\
2.エックスサーバーでの設定
サーバーパネルへログイン後「SSH設定」をクリックし、SSH設定画面を表示し、「+公開鍵を登録」ボタンをクリックします。

「ラベル」の入力を行い、登録方式を「手動」にチェックを入れます。
「公開鍵」に②公開鍵を入力し、最後に「登録する」ボタンをクリックします。

一覧に追加され、設定状況が「ON」になっていれば、有効化設定は完了です。

SSHソフト設定にて、SSHソフト設定を確認。
内容をメモしておいてください。

3.FileZilla にてSFTP接続
FileZillaのサイトマネージャーにて新しいサイトを登録します。 サイトマネージャーより「新しいサイト」をクリックしてください。
右側に表示される以下の内容を入力します。

| 項目 | 記入内容 |
|---|---|
| プロトコル | SFTP – SSH File Transfer Protocol」を選択 |
| ホスト | 「サーバー名」を入力 |
| ポート番号 | SSHソフト設定の「接続ポート」を入力 |
| ログオンタイプ | 「鍵ファイル」を選択 |
| ユーザー | SSHソフト設定の「ユーザー名」を入力 |
| 鍵ファイル | 作成した①秘密鍵ファイルを指定 |
鍵ファイルファイルに先程のxserverを選択時に下記の表示が出た場合は、 「はい」をクリックしてください。

4.まとめ
SSHの設定は頻繁に行う作業ではないため、どうしても忘れがちです。
さらに、環境や設定内容が変わることも多く、その都度やり方が変わる場合もあります。
いざ必要になったときに手間取らないよう、あらかじめ一連の流れを把握しておくことが大切です。
