メールがブラックリストに登録される原因と解決方法
「相手にメールを送ったのに届かず、エラーメールが返ってきた」
そんな経験はありませんか?
相手側のメールボックスが容量オーバーの場合もありますが、多くの場合は自分のメールがブラックリストに登録され、相手のサーバーで拒否されていることが原因です。
エラーメールには「拒否された理由」が記載されているので、必ず内容を確認しましょう。 ただし Gmail宛の場合はエラーメールが返らず、メールがそのまま消えてしまうことがあるため、特に注意が必要です。
この記事では、
- ブラックリストとは何か
- 登録される原因と解決方法
- 解除後に注意すべき点
を順に解説していきます。
1. メールのブラックリストとは?
メールにおけるブラックリストとは、一般的にDNSBL(DNS Blacklist)を指します。 これは、迷惑メールを送信していると判断されたIPアドレスやドメインをリスト化し、リアルタイムで参照できる仕組みのことです。
もし利用中のサーバーがブラックリストに登録されると、そのサーバーを経由するメールはすべて迷惑メール扱いとなり、相手に届かなくなります。 ただし 受信する側には影響がない ため、自分宛てのメールは通常どおり届きます。
主要なDNSBL
主要なDNSBLは以下のとおりです。
名称 | 概要 |
---|---|
Spamhaus(スパムハウス) | 最も信頼性が高く広く使われている。SBL・XBL・PBL・DBLなど複数のリストを持つ。 |
SORBS(Spam and Open Relay Blocking System) | 迷惑メールの送信元・オープンリレーなどを記録。多くのメールサーバーが参照。 |
Barracuda | Barracuda Networks社が運用。自社のスパムフィルタでも使用。 |
UCEPROTECT | ヨーロッパ中心。レベル1〜3まで段階的な評価がある。 |
SpamCop | Ciscoが所有しているスパム通報ベースのブラックリスト。 |
複数を一括でチェックしたい場合は、以下のサービスが便利です。
迷惑メールの判定サービス
ブラックリストだけでなく、メールの「スパム度」をチェックできるサービスもあります。
mail-tester
指定のアドレスに送信すると、内容を分析し10点満点で評価してくれます。
MailGenius
こちらも同様に診断してくれます。100点満点で評価され、ユーザー登録不要・回数制限なしで利用可能です。
2. ブラックリストに登録される原因と解決方法
ブラックリスト登録の原因は大きく3段階に分けられます。
レベル1:自分のサイトに原因がある場合
以下に該当する場合は、行為を停止し、各ブラックリストサイトで解除申請を行いましょう。
(解除方法については ブラックリストに登録されてメールが送れない場合の解決方法をご覧ください。)
●スパム配信を行っていた
PCがウイルス感染し、大量のスパムメールを送信してしまうことがあります。
→ すぐにウイルス駆除を行いましょう。
●無効なアドレスに繰り返し送信していた
メルマガや一斉送信リストの中に使われていないアドレスが含まれていると危険です。
→ 配信先リストを定期的に整理してください。
●スパムトラップに送信していた
ISPが迷惑メール業者を判別するために設置したアドレス(スパムトラップ)に送信すると即登録されます。
→ 正規のリスト以外を利用しないことが大切です。
●メールフォームがスパムに利用された
問い合わせフォームから大量のスパム送信が行われるケースもあります。
→ CAPTCHAや連続投稿防止機能を導入してください。
レベル2:利用サーバーのIPに問題がある場合
共用サーバーを使っている場合、同じサーバーを利用している「別のユーザーの不正行為」が原因で、自分も巻き込まれることがあります。
→ レンタルサーバー会社に問い合わせ、対応を依頼しましょう。
レベル3:プロバイダに問題がある場合
自分やサーバーに問題がなくても、利用中のプロバイダ(回線業者)がブラックリスト登録されることがあります。
→ プロバイダへ問い合わせ、解除対応を依頼してください。
3. 解除後に注意すべき点
ブラックリストの解除申請を行うと、通常数日~1週間程度で解除されます。
ただし、一度解除されても再登録されることもあるため、
- 登録されたブラックリストでの登録状況を確認する
- メール配信リストを定期的に整理する
- フォームにスパム対策を導入する
といった予防策が重要です。
問題が再発した場合は、必要に応じてサーバー会社やプロバイダに相談してください。